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2026.07.21

調理師の転職で伝わる志望動機の書き方|NG例と改善のポイント

調理師が転職の書類で悩みやすいのが志望動機だ。「スキルアップしたい」「もっと幅広い調理を学びたい」とだけ書いて終える人は多いが、これだけでは店側に響きにくい。志望動機で見られているのは、応募者が店のどこに惹かれ、入社後に何をしたいと考えているかという具体性である。

なぜ「スキルアップしたい」で止まると弱いのか

「スキルアップ」という言葉自体は前向きだが、店側からすると誰にでも当てはまる言葉に見える。同じ言葉はどの応募者の志望動機にも書けてしまうため、その店を選んだ理由としては伝わりにくい。

店側が知りたいのは、数ある求人の中でなぜこの店なのかという点だ。業態、扱う食材、客層、メニューの方向性、育成の仕組みなど、店ごとに違う要素のどこかに触れていないと、使い回しの文章だと受け取られやすい。

志望動機を具体化する型

具体化のコツは、「惹かれた点」「自分の経験との接点」「入社後にやりたいこと」の3つを順番に書くことだ。

まず惹かれた点は、求人票や店の情報から拾える具体的な要素にする。扱う食材やジャンル、仕込みから提供までの調理範囲、席数や客単価から想像できる仕事の密度などが手がかりになる。

次に自分の経験との接点では、これまで担当してきたポジションや業態で得た技術・考え方を、その店の仕事内容に結びつける。「同じ業態で仕込みを担当してきた」「少人数の厨房で複数工程を兼任してきた」など、経験を店の求める働き方に寄せて書く。

最後に入社後にやりたいことは、抽象的な成長ではなく、その店の中でどう関わっていきたいかを書く。新しいメニューに関わりたい、後輩の育成に関わりたいなど、店の状況に沿った内容にすると伝わりやすい。

飲食業界の志望動機の例文をインターネットで探すと、定型文に近い文章が数多く出てくる。表現の型として参考にするのは良いが、そのまま当てはめると自分の経験と結びつかず、面接で深掘りされたときに答えに詰まりやすい。例文は骨組みとして使い、具体的な内容は自分の言葉に置き換えることを意識したい。

NG例

「貴店で調理の技術を磨き、スキルアップしたいと考え志望しました。」という書き方は、どの店にも当てはまってしまい、なぜこの店なのかが伝わらない。

改善例

「仕込みから提供までを少人数で担う貴店の体制に惹かれました。前職では下処理から盛り付けまでを一人で任される場面が多く、その経験を活かして早い段階から現場を支えられると考えています。」というように、店の特徴と自分の経験を結びつけると具体性が増す。

応募先によって強調する点を変える

料理人としての志望動機は、応募先の規模や業態によって強調すべき点が変わる。個人店では即戦力として厨房にどう入れるかが重視されやすく、担当できる調理範囲や対応できる工程の広さが響きやすい。チェーン店や複数店舗を展開する企業では、マニュアルや仕組みへの適応力、将来的な店舗運営への関心が評価されることもある。

同じ志望動機を使い回すのではなく、応募先ごとに「惹かれた点」を書き換えるだけでも、内容の説得力は変わってくる。飲食の求人票や店のウェブサイト、SNSでの発信内容などから、その店ならではの特徴を拾っておくとよい。

志望動機と転職理由を混同しないための考え方

志望動機と混同されやすいのが転職理由だ。転職理由は「なぜ今の職場を離れるか」、志望動機は「なぜこの店を選ぶか」という別の問いに答えるものであり、面接でも分けて聞かれることが多い。

転職理由の説明に時間を使いすぎると、前職への不満が中心の話に聞こえてしまうことがある。労働時間や役割など事実として説明する部分と、次の職場に何を求めるかという前向きな部分を分けて整理しておくと、志望動機との重複も避けやすくなる。

まとめ

調理師の転職における志望動機は、熱意の強さではなく具体性の有無で評価が分かれやすい。「惹かれた点」「経験との接点」「入社後にやりたいこと」の3つを、応募先ごとに書き分けることを意識したい。文章の型に迷ったときは、この記事で紹介した順番に沿って一度書き出してみるとよい。

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